家の買い替えって何から始めればいいの?買い替えの流れについて徹底解説

家の購入から月日が経つと、家に対して生活スタイルの変化から不便なところが目立ってきたり、経年劣化から古く感じることがあるのでは無いでしょうか。

そんな方におすすめなのが、買い替えという選択を検討してみることです。

家を買い替えることで生活を一新できるほか、うまくいくとお金がプラスになって返ってくる可能性もあります。

今回の記事では以下の流れに沿って家の買い替えについて解説していきます。

  • 買い替えの前に確認するべきこと
  • 買い替えの種類
  • 買い替えに関するアンケート結果
  • 買い替えを行う上での注意点

買い替えの前に確認するべきこと

ここでは、買い替えを前に検討するべきことについて解説していきます。

そもそも、自分はどんな目的をもって買い替えを行いたいのかについて考えることで、その後の行動パターンも変わってくるため、ここで整理を行っていきます。

  • 買い替え以外の選択肢が無いか確認する
  • 手持ちのお金とローン残債を確認する
  • 買い替えにかかる税法上の特例を知っておく
  • 新居に求める最低条件をまとめる
  • 家族の了承を得る

ここからはそれぞれについて解説していきます。

買い替え以外の選択肢が無いか確認する

住まいの問題で買い替えを検討している人は、その問題が本当に買い替えでしか解決できないか再確認が必要です。例えば古くなった建物を更新する場合には、買い替えを行わなくても、リフォームで解決することも可能です。買い替えは多大な資金と労力を要しますので、その価値がなければ、後になって後悔することもあります。

手持ちのお金とローン残債を確認する

家の買い替えを考える際は、新居の購入費用だけでなく、売却に伴う費用や税金、引越し費用も考慮する必要があります。その際に、手元の資金とローンの残高をチェックし、どれくらいの費用を買い替えに充てられるかを確認することが大切です。また、ローンの残債がある場合でも、買い替えローンを利用することが可能ですが、普通の住宅ローンに比べて審査が厳しくなるため注意が必要です。

買い替えにかかる税法上の特例を知っておく

家の買い替え時には、税制上の特例や控除を活用してコストを削減できることがあります。例えば、5年以上所有した家を売却すると、譲渡所得税が軽減される場合があります。

これらの特例を予め把握しておくことで、資金計画が立てやすくなり、後の手続きで混乱を避けることができます。

新居に求める最低条件をまとめる

新居探しで重要なのは、求める最低条件を明確にすることです。

物件探しで迷ったり、本来の目的を見失ったりしないように、希望の条件を最初にリストアップしましょう。

必須条件と、あれば嬉しい条件に分けて整理することで、物件探しを合理的に進めることが出来るでしょう。

家族の了承を得る

家族の同意を得てから家の買い替えを進めることが重要です。

家族全員が納得せずに進めると、後でストレスやトラブルの原因になることがあります。

特に、子供が就学児の場合には転校などのタイミングや企業勤めの場合は通勤距離などを見計らう必要があります。

生活環境の変化に伴う大きな決断なので、全員が一致団結して計画を立てることが大切です。

買い替えの種類

ここからは、実際に家を買い替える際の流れを詳しく解説していきます。

買い替えにおいては大きく分けて以下の2つの方法があります。

  • 売り先行の買い替え
  • 買い先行の買い替え

ここからはそれぞれについて解説していきます。

売り先行の場合

売り先行とは文字通り、売却の動きを先行して行い、売却先及び売却金額が決まった後に、購入物件と金額を決めるという流れを指します。

売り先行の買い替えについての流れは以下の通りとなります。

メリット・デメリット

次に、売り先行の場合のメリット・デメリットについては以下の通りとなります。

メリットデメリット
売却資金を新居の購入費用、住宅ローンの支払いに充てることが出来る売却した物件の引渡までに新居が見つからない場合は、賃貸などに仮住まいする必要がある
実際の売却先が先に分かるため、新居購入予算の枠を具体的に設定できる住みながらの売却活動となる(住んでいる状態での内覧対応 等)

売り先行に向いている人

売り先行に向いている人の特徴としては、以下の2点が挙げられます。

  • 居住中の住宅ローン残高が残っている人
  • 居住中の住宅の売却した資金を新居の購入資金に充てる予定の人

多くの人は上記の対象となるため、初めての住宅の買い替えにおいては、売り先行で行うことをおすすめいたします。

買い先行の場合

買い先行の買い替えの流れは以下の通りとなります。

メリット・デメリット

次に買い先行の場合のメリット・デメリットは以下の通りとなります。

メリットデメリット
新居探しに時間が使えるので、じっくり理想の家を探すことが出来る当初の想定していた価格で売却できない場合、資金計画が変更となる
仮の住まいを借りる必要がないので、引っ越しが一度で住む家がなかなか売れない場合には、二重ローンを組む必要がある
居住しながらの内覧対応が不要となるため、清掃や内覧対応が不要となる物件の売り急ぎが必要となり、相場よりも安い価格で売却を迫られる可能性がある

買い先行に向いている人

最後に、買い先行に向いている人の特徴としては、以下の点が挙げられます。

  • 住宅ローンを完済している又は、貯蓄にて住宅ローン残高を精算できる
  • 居住中の売却代金を当てにすることなく新居を購入できる
  • 貯蓄と時間に余裕があり、ゆっくりと焦らず新居を探したい
  • 居住中の物件の条件が良く、早期での売却が見込めること

買い先行で行う場合には資金的な余裕があることが重要になります。

家の買い替えに関するアンケート結果

ここからは、住み替えについてのアンケート結果を紹介していきます。

今回は国土交通省住宅局による平成30年に実施された住生活総合調査結果を解説していきます。

対象とする質問事項は以下の通りとなります。

  • 今後の住み替え意向について
  • 今後5年以内の住み替えの目的
  • 今後5年以内の住み替えの課題

ここからはそれぞれについて解説していきます。

今後の住み替え意向について

参照:国土交通省住宅局 平成30年 住生活総合調査結果

住み替えとしては全体として約2割程度の方が出来れば住み替えたいと考えています。
特に、64歳以下の単身者は全体の3割程度、17歳以下の子供を持つ家庭と子供のいない夫婦の3割弱が「出来れば住み替えたい」と考えています。
一方で、65歳以上の夫婦及び単身者については約7割程度が「出来れば住み続けたい」と考えていることが分かります。

今後5年以内の住み替えの目的

参照:国土交通省住宅局 平成30年 住生活総合調査結果

今後5年以内の住み替えの目的の上位3件としては

  • 広さや部屋数
  • 使いやすさの向上
  • 新しさ・きれいさ

広さや部屋数及び使いやすさについては、家族が増える事や在宅勤務の増加により、生活スタイルの変化の影響が大きいと予想されます。
また、先ほどのデータの通り単身者の住み替えが強い理由として、子供が自立したことやパートナーとの離婚や別居によるライフステージの変化等も挙げられます。

今後5年以内の住み替えの課題

参照:国土交通省住宅局 平成30年 住生活総合調査結果

住み替えに対する課題の上位3位は以下の通りとなります。

  • 資金・収入等の不足
  • 希望エリアの物件不足
  • 予算の範囲で気に入る物件がない

やはり、「資金・収入等の不足」が最大の課題となっており、半数近くの方が課題と認識しています。

加えて、物件数の不足や予算内で気に入る物件がないという点など、購入する物件の選定においても課題があることが分かります。

買い替えを行う上での注意点

ここからは、買い替えを行う上での注意点を解説していきます。

  • 高く売るために時期を調整する
  • 買い替え特約の利用
  • つなぎ融資の利用
  • 住み替えローンの利用

ここからはそれぞれについて解説していきます。

高く売るために時期を調整する

自宅を高く売り、新居を安く買うためにはタイミングが非常に重要です。

売却の時期を調整できるのであれば、市場として売買しやすい時期に合わせると良いでしょう。

1年間のうちでは特に春(2〜4月)と秋(9〜11月)は不動産の需要が高まります。

買い替え特約の利用

買い替え特約とは、買い替えを行う人が、自宅を期限までに売却できなかった場合に、買主の立場として購入する物件の売買契約を解除できるという特約となります。

家の買い替えを行う場合には「売却する物件の売買契約」と「購入する物件の売買契約」の2つを締結する必要がありますが、上記の特約は「購入する物件の売買契約」に特約として盛り込む条項となります。

また、買い替え特約のメリット・デメリットについては以下の通りとなります。

メリットデメリット
売却活動に時間を掛けることが出来る承諾してくれる売主が少ない
費用負担を抑えながら物件をキープすることが出来る

リスクを減らしながら動けるところがポイントではあるものの、承諾してくれる売主が少ないため、この手法で進める場合には早い段階から売主又は購入先の仲介等に相談すると良いでしょう。

つなぎ融資の利用

特に売り先行を成功させるポイントとして、「つなぎ融資」を利用するという方法があります。

売り先行の場合、売却の遅れや購入の早まりが予想されることがあります。

このようなタイミングのずれを解決するのが「つなぎ融資」です。

つなぎ融資を利用すると、資金不足を一時的に補い、売却完了後に一括返済が可能です。

ただし、つなぎ融資は即座に利用できるわけではなく、提供している不動産会社を通じてのみ申し込み可能です。

そのため、購入先の不動産会社選びではつなぎ融資サービスの有無も重要な判断基準の一つと言えるでしょう。

住み替えローンの利用

住み替えローンは、現在の住宅ローン残債と新居購入資金を合わせて借りられるローンの事を指します。

通常、家を売るにはローンを完済し、抵当権を解除する必要がありますが、残債が多い場合は難しいです。

しかし、住み替えローンを使うことで、残債を含め新居の資金も借り入れ可能で、抵当権解除が可能になり、残債があっても住み替えがしやすくなります。

住み替えローンのメリット・デメリットについては以下の通りとなります。

メリットデメリット
住宅ローン残債があっても新居を購入出来る高額の債務を抱えることになる
住み替えに掛かる費用を抑えられる審査が厳しい
二重ローンを組まなくてよい購入日と売却日を同じにする必要がある

住み替えローンの利用では、ローンをまとめることが出来るため、審査にさえ通れば買い替えが現実的な手段となります。

一方で、審査が通常の住宅ローン以上に厳しくなる点や購入日と売却日を同じにするなど、調整を行う事項が複数あることもポイントです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

住宅の買い替えでは重要となるポイントや買い替えにおける注意点が複数あることが理解できたかと思います。

株式会社JR西日本イノベーションズが運営する「このび」は不動産の買取再販サービスです。

売却において、このびでは査定から売却まで最短で1カ月で手続きを行うほか、買い替え特約に関しても条件次第で付帯することが可能で、実際に買い替え特約を付帯した買い取り実績も複数ございます。

自宅の売却に関する相談がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

本記事の監修

戸建買取再販事業部 事業部長福田岳司

JR西日本に入社後、大阪駅での駅員を経て百貨店に出向し商売の基本と接客を学ぶ。その後三ノ宮駅の駅ビル開発計画推進を通じて不動産とまちづくりに従事。一度は海外で働きたいという想いからシンガポールに赴任。東南アジア各国で外国人向けJR西日本パスの販売を促進。現地法に基づく組織運営を学ぶ。帰国後はJR西日本イノベーションズ(現在)にて香港企業への出資や新規事業創出を担当。新規事業の第1号案件である「このび」を立上げたうえで事業統括・推進。自分も中古住宅をリノベーションした家に住む。
「このび」を通じてお客様に豊かな生活をコスパ良く提供したいと考えている。子育て真っ盛りの2児の父。趣味は演劇。

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