一番高く家を売却する方法と一番早く家を売却する方法について解説!

今回は家の売却について、一番高く売却する方法と一番早く売却する方法について解説していきます。

当然、両者を選択できることが一番良いのですが、やはり高く早く売却するということはプロでも難しいことです。

そこで今回は、家の売却の流れを通じて、どうして高く早く売却することが難しいのか、また、どうすれば高く売却できるのか、どうすれば早く売却出来るのか、それぞれの方法について解説していきます。

家の売却の流れについて

全体の流れ

家の売却においては大きく分けて以下の2つの流れで売却を進めていきます。

  • 仲介経由で第三者に売却する場合
  • 買取業者に売却する場合

上記の売却方法について、売却の手順は以下の通りとなります。

売却の手順買取業者に売却する場合仲介経由で売却する場合
相場を調べる約1週間
価格査定を行う約1~2週間
媒介契約の締結するなし約1週間
売却活動を始めるなし約3カ月~半年
売買契約を締結する約2週間~1カ月
決済・引き渡し約2週間~1カ月
全体期間約1~2カ月程度約4~8カ月程度

不動産の売却において買取業者に売却する場合、仲介経由で売却する場合における第三者の買主を探す工程が不要となるため、媒介契約締結や売却活動という作業が省かれることが分かります。

次に、それぞれの売却の場合におけるメリット・デメリットは以下の通りとなります。

買取業者に売却仲介経由での売却
メリット・短期間で売却が出来る
・内覧対応が不要
・契約不適合責任が免責される場合がある
・仲介で売却しにくい物件も買い取ってもらえる
・周囲に知られずに売却活動が出来る突然の契約解除の可能性が低い
買取業者に比べて高価で売却が出来る
デメリット仲介経由での売却に比べて安価になる(仲介売却価格の6~8割程度)・売却までに時間が掛かる
・複数の内覧対応が必要
・契約不適合責任が免責されない
・仲介経由では売却が難しい物件もある
・周囲に売却活動が気づかれる可能性がある
・突然の契約解除の可能性がある
向いている人・転勤、離婚、相続があり売却を急いでいる人
・現金がすぐに必要な人
・建物が古く、瑕疵がある等の買い手が付きにくい条件の物件を売却したい人
・手間をかけずに売却したい人
・周囲の人に売却を知られたくない人仲介経由で・は買い手が見つからなかった人
・出来るだけ高く売却したい人
・売却を急いでおらず、時間をかけることが出来る人
・築浅、駅近、設備が最新等の人気物件の条件が揃っている物件を売却したい人

最後の向き不向きの欄にある通り、高い価格で売却したい場合には不動産仲介、早く売却したい場合には買取業者に売却という流れになることが理解できたかと思います。

なぜ仲介では売却に時間がかかるのか

仲介を通じた売却が時間を要する理由には、売り出しの準備、買主を見つけるための販売期間、売買契約の日程調整などがあります。

特にこの買主を見つけるための販売期間が重要であり、そもそも物件情報を買主候補にリーチするための広告を打ったり、買主候補の内覧対応を行い、売買価格を合意するまでが最も重要で一番時間がかかる作業となります。

全体としては数週間の準備期間、3ヶ月の販売期間、契約から引き渡しまで1ヶ月が必要で、順調に進んだ場合でも合計で約4.5ヶ月かかることが見込まれます。

また、物件の状態が良くない場合や売出価格が適切でない場合は、売却までに半年以上かかることもあります。

なぜ買取業者への売却では安価になるのか

なぜ、買取業者へ売却すると仲介に比べて安価になるのか理由は以下の3つが挙げられます。

  • 買取業者が利益を得るため
  • 買取業者がリスクを負うため
  • 買取業者の場合仲介手数料が発生しないため

買取業者が利益を得るため

不動産会社は営利を目的としており、買取った不動産を再販することで利益を得ます。

例えば、市場価格が5,000万円の物件を不動産会社が7割で購入し、その後再販する場合、1,500万円の利益が生まれます。

ただし、この利益には売却までの維持管理費やリフォーム費用が含まれており、実際の利益はこれらの経費を差し引いた額となります。

買取業者がリスクを負うため

また、不動産会社は買取によるリスクも負います。

買取した物件の再販を前提にしており、一時的に物件を所有するため、すぐに売れない場合は固定資産税などの経費がかかります。

これらの負担が買取価格を抑える要因になります。

買取業者の場合仲介手数料が発生しないため

買取では仲介手数料が発生しないため、不動産会社は市場価格より低い金額での買取を行い、利益を確保します。対照的に、仲介では売主や買主から手数料を受け取るため、その金額が不動産会社の利益となります。しかし、買取の場合は、利益は買取価格と実際の売却価格の差額のみです。

家を一日でも早く売却する方法

家を一日でも早く売却するためには以下の手法で取り組むと良いでしょう。

  • 相場価格を把握して適正価格で売却する
  • 既存住宅瑕疵保険に加入する
  • 買取業者に売却する

ここからはそれぞれについて解説していきます。

相場価格を把握して適正価格で売却する

家を売却する上で最初に行うことは売却価格を調べることです。

家を購入する際には他と比較するために多くの物件を見てきたかと思いますが、売却する場合にも同様で、相場を調べることがとても重要になります。

適性価格を理解していないと市場と乖離した高い価格にこだわりすぎて、売却に必要以上の時間が掛かりすぎることがあります。

相場を調べることで短期間での売却に繋がっていきます。

ここでは、一般の方でも調べられる2つのサイトを紹介いたします。

相場調査方法その① レインズマーケットインフォメーション

こちらのサイトは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理しています。

参照:レインズマーケットインフォメーショ

相場調査方法その② 土地総合情報システム

こちらのサイトは、国土交通省が運営・管理しています。

参照:土地総合情報システム 不動産取引価格情報検索

2つのサイトはどちらも実際に売却した価格を見ることが出来るので、近隣物件や築年数が近い物件がどの水準で売却されているかを理解しておきましょう。

買取業者に売却する

やはり一番の手法は買取業者へ売却することです。

確かに、一番高く売るためには仲介経由で売却することが合理的であることは誰もが認めるところですが、先ほどの仲介経由に向いている場合ということで挙げた通り、条件はかなり限られてきます。

また、新築志向の強い日本においては一定のリフォーム等が行われていない中古の住宅を購入する文化はこれから醸成されるフェーズにあり、特に築古の物件を仲介経由で一定期間告知している場合には一度買取業者に声掛けしてみるのも良いでしょう。

家を少しでも高く売却する方法

次に、家を少しでも高く売却する方法として以下の3点を紹介します。

  • 既存住宅瑕疵保険に加入する
  • 複数の会社に査定を依頼する
  • 内覧時の見せ方を工夫する
  • 売却の時期を見極める

ここからはそれぞれについて解説していきます。

既存住宅瑕疵保険に加入する

既存住宅瑕疵保険に加入している物件は、買主から見て一定の改修の保証がついている物件とみなされて高価格でも売却できる可能性があります。

ここからは既存住宅瑕疵保険の前提となる契約不適合責任についても詳しく解説していきます。

契約不適合責任について

契約不適合責任とは、不動産売買契約において、品質不良や品物違い、数量不足等の不備があった際に、売主が買主に対して負う責任のことを指します。

2020年に民法が改正されて、これまでよりも売主が負う責任が重くなりました。

これにより、売却に当たり物件に対する瑕疵(例:シロアリ被害や雨漏り等)については細心の注意を払って確認する必要が出てきました。

また、売却後であっても瑕疵が発覚した場合には、修繕や売買契約の解除等を行わなくてはならないのです。

契約不適合責任のポイントは以下の通りとなります。

  • インスペクション(建物状況調査)を行ったうえで、住宅の瑕疵を明らかにする
  • 雨漏りやシロアリの被害、外壁ひび割れ等の瑕疵は事前に買主に伝える
  • 瑕疵を隠して売った場合でも、発覚した際には修繕や売買契約の解除が求められる
  • 売却後に売主がいつまで契約不適合責任を負う特約になっているかを明確にする

瑕疵担保保険について

先ほどの、契約不適合責任でのトラブルを防ぐための処置として、瑕疵担保保険というものが存在します。

瑕疵担保保険は、契約不適合責任での修繕費や調査費、工事中の仮住まいへの引っ越し費用の一部をカバーしてくれる保険となります。

保険業者は国土交通省が指定している住宅瑕疵担保責任保険法人となります。

参照:国土交通省 住宅瑕疵担保責任保険法人一覧

瑕疵担保保険のポイントは以下の通りとなります。

  • 住宅瑕疵担保責任保険法人の保険会社に加入する
  • 瑕疵の修繕費、調査費用、仮の住まいへの引っ越し費用の一部を負担してくれる
  • 支払われる保険金の上限額は2000万円(オプションで上限を引き上げることも可能)
  • インスペクション(建物状況調査)に合格する必要がある

複数の会社に査定を依頼する

家を高く売るためには、複数の不動産会社から査定を受けることが推奨されます。

具体的には、3〜5社程度に査定を依頼すると良いでしょう。

各不動産会社には得意な分野や地域が存在しますが、売却経験がない人にはこれを判断するのは難しいです。

そのため、複数社からの査定結果を比較することで、最適な不動産会社を選ぶ可能性が高まります。

また、中には自社を選んでほしいために他社よりも高額な査定価格を提示する会社も存在します。

これにより、容易に売却が成立しない場合があり、結果として価格を何度も下げ、最終的には相場よりも低い価格で売却しなければならなくなることも考えられます。

そのため、査定価格を見る際には、その根拠をしっかり確認し、他社の査定額との比較を行うことが重要です。

内覧時の見せ方を工夫する

物件に興味を持った購入検討者への内覧は、売却活動の重要な一環です。

購入者が既に興味を持っている場合でも、内覧で良い印象を与えなければ契約に至るのは難しいです。

そのため、内覧の際は事前に見せ方を工夫することが重要です。

特に、キッチンや浴室、洗面所などの水回りや、目につきやすい箇所は清掃を徹底することが推奨されます。

自力で対応が難しい場合は、プロのハウスクリーニングを利用する選択も考えられます。

さらに、売主が内覧に同席することで、近隣の買い物施設の利便性など、実際の生活環境について直接情報を提供できるメリットがあります。

これにより、購入者は物件に対するリアルなイメージを持つことができ、購入への決断につながるかもしれません。

売却の時期を見極める

売却時期の見極めも、不動産売却の成功には欠かせない要素です。

一般的に、転勤や進学などで人の移動が多い9〜10月や2〜3月は不動産会社の繁忙期となります。

この時期に売却を計画することで、多くの潜在的な購入者にリーチすることが可能です。

家を売却する際は、査定から売却活動までに2週間から1ヶ月ほどかかることが一般的です。

したがって、繁忙期に合わせて売却活動を展開できるように、事前にスケジュールを計画しておくことが重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

家の売却は誰もが「一番高く」「出来るだけ早く」売却したいものですが、この二つを追い続けることは非常に難しく、まさに二兎追うものは一兎も得ずになってしまいがちです。

特に、転勤、離婚、相続があり売却を急いでいる方にとっては高値で売る事よりも出来るだけ早く売ることの方が優先度が高くなることでしょう。

そんな時は、株式会社JR西日本イノベーションズが運営する不動産の買取再販サービス「このび」を利用してみてはいかがでしたでしょうか。

「このび」では査定から売却まで最短で1カ月で手続きを行うほか、築古物件や仲介経由では買い手がつかなかった物件でも買取を行うことが出来ます。

自宅の売却に関する相談がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

本記事の監修

戸建買取再販事業部 事業部長福田岳司

JR西日本に入社後、大阪駅での駅員を経て百貨店に出向し商売の基本と接客を学ぶ。その後三ノ宮駅の駅ビル開発計画推進を通じて不動産とまちづくりに従事。一度は海外で働きたいという想いからシンガポールに赴任。東南アジア各国で外国人向けJR西日本パスの販売を促進。現地法に基づく組織運営を学ぶ。帰国後はJR西日本イノベーションズ(現在)にて香港企業への出資や新規事業創出を担当。新規事業の第1号案件である「このび」を立上げたうえで事業統括・推進。自分も中古住宅をリノベーションした家に住む。
「このび」を通じてお客様に豊かな生活をコスパ良く提供したいと考えている。子育て真っ盛りの2児の父。趣味は演劇。

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