買ってはいけない中古物件とは?見分け方や失敗しないための注意点と対策
中古物件の購入で失敗してしまうと修繕費がかかるなどのリスクがあります。失敗しないためには、買ってはいけない中古物件の見分け方を理解しておくことが...
「不動産を購入するなら、価格交渉して少しでも安く買いたい」そう思っている方も多いのではないでしょうか。
中古物件は価格交渉することで費用を抑えて購入することが可能です。
しかし、価格交渉は売主あってのことなので、事前に理解しておくべきポイントもいくつかあります。
この記事では、中古物件の価格交渉をスムーズに進めるコツや事前に確認すべき項目など分かりやすく解説します。
目次
中古物件は価格交渉が可能です。中古とはいえ高額な取引でもあるので、たった数%でも値引きできれば購入費用の大きな節約につながります。
しかし、値引きに応じるかは売主次第となってくるため、必ずしも応じてくれるとは限りません。
値引きに応じてくれるかは、物件や買主の状況・タイミングなどにも大きく左右されるでしょう。
一般的には、以下のようなケースでは価格交渉できる可能性が高くなります。
長期間売れ残っている物件は、売主としても早く売りたい気持ちが高まっているため価格交渉に応じてくれやすくなります。
長期間売れないことを理由に不動産会社から値下げを提案されることもあり、値下げを検討する売主が多いというのも、価格交渉に応じてくれやすい要因です。
一般的に、不動産売却では3ヵ月~半年ほど時間がかかります。半年過ぎても値下げせずに売れ残っている物件は価格交渉に応じてくれる可能性が高いでしょう。
また、長期間売れ残っている物件は、売れないだけの理由があるものです。よくある理由としては以下のようなものが挙げられます。
売れ残っている要因が分かれば、その要因を理由に価格交渉もしやすくなります。
売主が不動産を売る理由はさまざまです。
なかでも、早期の売却が必要な理由であれば、売主としても値下げしてでも早く売りたいという心理が働き、価格交渉に応じてくれやすくなるでしょう。
一般的には、転勤など売りたい期日が決まっている、急な資金調達の必要性・離婚や相続にともなう売却などの場合で、売主は高く売るよりも早く売ることを優先する傾向にあります。
売主が売り急いでいるなら、「決済日を早める代わりに○○万円下げてほしい」というように交渉すると応じてくれやすくなるでしょう。
反対に、売主に売却期間の余裕がある、住み替えや住宅ローン返済で一定額で売りたいと思っているケースでは価格交渉に応じてくれない可能性があります。
建物は築年数が古くなるほど価格が下がるのが一般的です。
東日本不動産流通機構の「年報マーケットウォッチ2023年・年度」による、首都圏戸建ての築年数別の成約価格は以下のとおりです。
~築5年 | 築6~10年 | 築11~15年 | 築16~20年 | 築21~25年 | 築26~30年 | 築31年~ |
5,021万円 | 4,733万円 | 4,573万円 | 4,271万円 | 3,919万円 | 3,496万円 | 2,460万円 |
築5年以下で5,000万円の物件も築31年を超えると半分以下に価格が下がっています。
そのため、築年数に応じて相場よりも高値の物件であれば、相場を踏まえることで価格交渉しやすくなります。
また、築年数が古い物件の場合、「修繕が必要」「耐震性に不安がある」なども問題も出てきているものです。
修繕費が必要ならかかる修繕費を理由に値下げ、といったような築年数の古さからくる不具合を理由に交渉もしやすいでしょう。
ここでは、中古物件の価格交渉を始めるタイミングや始める前の準備について解説します。
長期間売れ残っている物件だけでなく、売り出しから2ヵ月以上経過している物件の価格交渉の余地があります。
一般的に売り出しをスタートして1ヵ月目は、内覧希望などの問い合わせがよくくる時期です。
この時期はスタートして間もないことから、売主が価格交渉に応じてくれる可能性は高くありません。
しかし、2ヵ月以上経過すると問い合わせも徐々に減少し、1ヶ月目で売れなかったことに売主としても焦りが出てくるでしょう。
不動産売却の目安時期も3ヵ月~半年といわれているため、売れ残りを防ぎたい売主にとっては3ヵ月目が一つの値下げのタイミングでもあります。
一度目の値下げをしていないこともあり、売主としても価格交渉に応じてくれる可能性があります。
なかには、価格交渉されることを前提に高値を付けている売主もいるため、そのような場合も応じてくれやすいでしょう。
また、売主が不動産会社と結ぶ媒介契約は一般的に3ヵ月が契約期間です。
3ヵ月経っても売れないと不動産会社を変更される恐れがあるため、不動産会社も買主の要望を汲み入れて売主との交渉を進めてくれる可能性が高くなります。
一般的に、不動産取引が活発になるのは4月の新生活スタートを狙った年度末といわれています。
反対に、この時期に売却を逃すと、売却をスムーズに進めにくくなるので、年度末での売却を目指している売主は少なくありません。
また、売主の売却理由が4月の転勤などで年度末で売りたいというケースも少なくないでしょう。
そのため年度末間際で売れ残っている物件は、売主としても焦っている可能性が高いため、価格交渉に応じてくれやすくなります。
価格交渉するための材料として相場を把握しておくことが大切です。
築年数が古い・立地が悪いという物件でも相場に適している・相場よりも安い場合は、価格交渉に応じてくれにくくなります。
反対に、条件の良い物件でも相場よりも高値であれば、高い分の値引きに応じてくれる可能性があるでしょう。
そのため、周辺エリアや類似物件の相場を事前に調べておくことが大切です。
相場を調べるには以下のような方法があります。
上記のような方法で相場を把握しておくと、価格交渉の根拠としやすくなるでしょう。
何の準備もなしに価格交渉してしまうと売主が応じてくれない可能性が高まってしまいます。
価格交渉する前には、以下のようなことは確認しておくようにしましょう。
売主側が値下げした直後や少し前でも大幅に値下げした物件は、価格交渉に応じてくれにくくなります。
売り出してからの価格の変更履歴を確認し、どのタイミングで・いくら値下げしているかを把握しておきましょう。
定期的に値下げしている・今まで一度も値下げしていないといった物件は、価格交渉しやすい可能性があります。
価格交渉に応じてくれるかは売主次第です。そのため、売却理由や売主の状況などを調査することも欠かせません。売却理由などは不動産会社に確認してみるとよいでしょう。
転勤など売り急いでいる状況なら価格交渉に応じてくれる可能性があります。
一方で、高値で売りたい理由がある・売却に焦っていないケースでは、価格交渉に応じてくれる可能性が低くなります。
複数の購入希望者がいる場合、売主は少しでも高値を付ける買主を優先するケースがほとんどです。この状況で価格交渉してしまうと応じてもらうどころか、物件の購入すらできない可能性が高くなります。
どうしてもその物件がよく、他の購入希望者がいるなら価格交渉は控えることをおすすめします。他の購入希望者の有無は、不動産会社に確認するとよいでしょう。
ここでは、中古物件の価格交渉をスムーズに進めるコツとして以下の3つを解説します。
価格交渉する際には、何を根拠に値下げを要求しているかを明らかにすることで、売主も納得しやすくなります。
例えば、修繕が必要な物件で修繕費の分を値下げ交渉する、相場よりも高いことを理由に交渉するというのが代表的な理由です。
ただし、値引きの理由を探そうと物件の粗探しをするのはおすすめできません。
物件の悪い条件ばかり並べられると売主の心証が悪くなり、関係性が悪化することで交渉の余地がなくなる恐れがあるでしょう。
一般的な値引き額の相場は、売却額の5~10%程です。
あまりに過度な値引きを要求すると、売主との関係性を悪化させかねません。
値引きの相場の範囲内や端数の切り捨てなどであれば、売主も納得しやすくなるでしょう。
また、一度値引きに応じてもらったら、それ以上の値引き交渉は控えるのがマナーです。
自分の希望ばかりを一方的に押し付けるのではなく、売主も満足いくような交渉を心がけることが価格交渉の成功につながります。
価格交渉は売主と直接やり取りするのではなく、不動産会社を通すのが基本です。
内覧時などに直接売主に価格交渉を持ち掛けると、言った・言わないになる恐れもあるのでおすすめできません。
また、価格交渉は口頭でやり取りするのではなく、買付証明書(購入申込書)で行います。
買付証明書とは、売主が購入の条件と意思を示す書類です。
不動産会社に買付証明書を提出することで、売主から返答がくる形で交渉を進めます。
売主と直接やり取りしたり・口頭のみで交渉していると後々トラブルにもなりかねないので注意しましょう。
価格交渉は必ず売主が応じてくれるわけではありません。
とくに売り出し直後や人気の物件などは、価格交渉が難しいケースも少なくありません。
価格交渉が難しい場合は、以下のような対策を試してみるとよいでしょう。
相場よりも高値で売り出している物件は価格交渉の余地があるので、相場を把握して売り出し価格の妥当性を判断しましょう。
また、自分の提案する値下げ額が過度になっていないかも理解しておくことが大切です。
過度な値下げでは、交渉の余地をなくしてしまうため、売主が応じやすい範囲かどうかも意識しましょう。
物件価格の値下げが難しい場合、代わりに諸費用を売主に負担してもらうことで買主の負担を軽減することも可能です。
売主に負担を依頼しやすい費用としては以下のようなものがあります。
諸費用によっては売主と買主の合意でどちらが負担するか決められるものもあるので、交渉してみるとよいでしょう。
値引きの際には売主にもメリットのある条件を提示するのもおすすめです。
代表的な条件には引き渡し時期の調整があります。
引き渡し時期は売主にとっても引っ越しが必要な時期でもあるのである程度の希望があるでしょう。
売主の希望に沿って引き渡し時期を調整することで、売主も価格交渉に応じてくれる可能性があります。
他にも「決済を早める」「○○の不具合を問わない」などの条件も売主が応じてくれやすくなります。
中古物件は価格交渉で値引きしてもらうことが可能です。
しかし、価格交渉は売主との合意によってくるので、交渉をスムーズに進めるには相場や売主の事情を確認するなどの準備が必要になります。
また、交渉する際にも買主が一方的に行うのではなく、売主との良好な関係性を築けるように、マナーを守ることが大切です。
この記事を参考に、少しでも費用を抑えて理想の中古物件を購入できるようにしてください。
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鉄道を通じて地域の発展に貢献したいとの思いから、JR西日本に入社後、鉄道電気設備の維持・管理業務に携わる。
鉄道だけでなく幅広く地域の発展に貢献したいとの想いから、不動産の買取再販を行うこのびに参画。
鉄道業務で培った高い安全性・信頼性を自身の価値観とし、お客様との信頼関係構築を第一に、一人ひとりに寄り添った提案をすることを大切にしている。
このびでは営業・リフォーム・販売の経験を持ち、現在は事業統括・推進を行っている。
「このび」を通じてお客様に豊かな生活を提供することで、地域の発展に貢献したいと考えている。
子育て真っ盛りの1児の父。趣味はキャンプ。